組織・器官

組織・器官

多細胞生物の細胞は運命を変えて分化し、組織や器官を形成して機 能します。その時細胞では何が起こっているのだろう・・・。


分化・発生と遺伝子発現

光合成

受精卵から個体になる過程で、個々の細胞は核にある遺伝情報を適切に利用し、様々なシグナルに応答して特定の種類の細胞へと変化していきます。その際、核内外の環境を整え、遺伝子のはたらきを適切に制御する必要があります。このような、細胞分化、発生をつかさどる遺伝子発現制御のメカニズムを、細胞核の機能調節という観点から研究します。学生は主に哺乳類 の培養細胞や胚を扱い、幹細胞や動物胚の操作方法を学びなが ら、分子生物学、細胞生物学、発生学の技術を用いて、細胞分 化、発生に際する遺伝子制御のメカニズム解明を目指す研究を 行います。得られた知識や技術は、生命科学の基礎研究、再生 医学、製薬、化学系分野への進路に役立ちます。


脳の学習・記憶のメカニズム

太陽電池

生物の脳は学習・記憶機能など、ある側面では最新のコンピュータ 以上の能力を有していますが、そのメカニズムはまだほとんど分 かっていません。その解明は 21 世紀の最大 の課題であり、今世紀は「脳の世紀」であると言われています。当 研究室では、マウスのような哺乳動物や、軟体動物を実験動物と して用い、脳の機能を最先端の測定手法・解析手法によって解明 することを試みています。特に、哺乳動物では学習・記憶に深く関 わる部分である海馬に、軟体動物では嗅覚系に着目して研究を 行っています。右下に示した画像は、バイオイメージングという手 法(左下の写真)でマウスの海馬の活動を画像化したものです。


成育過程での大変化ー変態

燃料電池

昆虫をはじめとする多くの動物は、成育過程で形態が大きく変化します。この現象を「変態」と呼びます。カイコガの幼虫は4回脱皮して5齢幼虫になった後、次の脱皮で蛹になり、さらに次の脱皮で成虫になります。このとき細胞の中では何が起こっているのでしょうか。脱皮ホルモン(Ecd)が前胸腺と呼ばれる器官から分泌されると、それが細胞内で受容され、クロマチン(染色体)に変化を及ぼし、脱皮と変態がおこります。しかし、4齢幼虫では幼若ホルモン(JH)が同時に作用し、幼虫は変態せずに幼虫へ脱皮します。私たちヒトも性ホルモンで生理的に大きく変化します。変態の研究は、ヒトなど他の動物の成育メカニズムの理解にも繋がります。